日本のうたごえ祭典in沖縄 旅行記

日程  2004年11月20日(土)〜23日(火)
場所  宜野湾市(沖縄コンベンションセンター 大展示場・劇場棟・宜野湾市民会館ホール)・読谷村文化センター鳳ホール

 とうとう沖縄の祭典がやってきました。飛び石の祝日を挟んだ4日間。沖縄県の宜野湾市にある沖縄コンベンションセンターを中心に行われました。関西合唱団は20日(土)に行われた合唱発表会Uの「一般の部B」に参加。曲目は大阪の合唱発表会と同じ「生きる」(外山雄三作曲)と「たたかいの中に」。何とか30名を越えるメンバー(昨年の長野より10名近く少ないのが残念)で合唱発表会に臨みます。その合唱発表会の演奏はどうだったでしょうか。
 その道中記を簡単にまとめてみました。写真は後日追加してアップする予定です。


 
20日(土)に大阪空港や関西空港にそれぞれ集合して2時間のフライトで那覇空港へ到着。那覇空港から宜野湾市にある沖縄コンベンションセンターまでバスやタクシーの分乗で30分ほど。ところがそのタクシーで移動中に副指揮者のバスYさんに大変な知らせが飛び込んできました。彼が指揮者になっている他の合唱団でピアノを弾くはずのピアニスト(我が団もお世話になっています)が飛行機に乗れなかったとの事。どうやら大阪から沖縄に飛ぶ便は満席で予約が難しく、四国の高松空港から沖縄に向かうべく、バスで向かっていた所、バスが延着して飛行機に間に合わなかったとの事。関西の複数の合唱団が利用していたため、ピアニストだけでなく大変な事態に。この問題は大幅に遅れはしたものの夜の9時近くにそのグループは会場に到着でき、発表の順番を大きく変えて解決しました。なんとそのグループはバスで瀬戸内海をもどり、新幹線で福岡へ行き、そこから飛行機で那覇まで来たとの事。特別団員のKさんは福岡空港から飛ぶ予定だったのに手違いで乗れず、大阪空港まで飛行機で戻って、再度那覇に飛んだのだそうです。ご苦労様でした。

 そして、会場に着くやいなや始まるのでした。我が団の恒例行事、演奏会CDの行商です。大阪から団員一人ひとりが持ってきているのです。(このCDは2枚組でたったの2000円。著作権協会にも届けているものです。)・・・合唱発表会が終わるとすぐに宴会の出かける団員が多い中、バスのIさんは服を着替えることなくCDの宣伝に努めたところ、すぐに10枚を売り切ったとか。すごい!

大阪空港で10人ほどで待ち合わせ。指揮者の守屋さんと奥様も。合唱団はいつものことで、往復ともいくつものグループに分かれてバラバラで行動するのに、きちっと現地ではそろいます! 半年も前に予約していたのに席はずいぶん後ろの方でした。那覇空港からはタクシーに乗ります。何とタクシーには三線(さんしん)が置いてありました。さすが沖縄です! ラグナガーデンホテル組はホテルに荷物を置き豪華な昼食。笑っているけれどピアニストの手配をどうしようと中央のYさんは困っています。しかしプリンに目がない彼はこの後も・・・。
沖縄コンベンションセンターにある「歓海門」。しかし、ここからは体育館の方へ入ってしまいます。 その隣にあるコンベンションセンターの入口。祭典の案内の看板が迎えてくれます。 ここが劇場棟。今日の合唱発表会TやU、明日の「アジアの風」、明後日の「命どう宝」の会場です。
大変天井が高い大きなホールです。合唱発表会ではもったいないなぁ。このホールは響き方に特徴があります。ひな壇や平戸間の使い方も考えなくてはなりません。昼に到着した人は合唱発表会を夕方の9時近くまで聴きます。しかし、これが飽きません。いい意味でも悪い意味でも勉強になります。本番は写真撮影は禁止。従って写真はリハーサルまで。 リハーサルのために着替えてロビー横に集合。軽く上半身のストレッチと声を出さないで呼吸、喉の奥を開いて持ち上げる練習をテノールSがしました。その後、意思統一。演奏教育部長のテノールYさんの指名で何人かが決意を述べていきます。昨晩から来ているグループが今日の朝見てきた事を報告して、沖縄で「生きる」を歌う意義を話しました。 副指揮者のバスYさんがみんな手を握り合うように指示して、「生きる」暖かみを感じて歌って欲しいと語っていました。手をつなげてよかったと思った人、何でこの人と、と困った人、様々でした。そして、リハーサル室へ移動します。この間にも69回の定期演奏会のCDを売り歩きます。CDを買って下さった方々、ありがとうございました。
とうとうリハーサルで声が出せます。先ほどの意思統一した内容を頭に入れ、指揮者の守屋さんに集中します。 ピアノは門さん。この伴奏を聴くと安心して歌えます。 舞台の横で出番を待っているところ。リハーサルからいったんリラックスするので、そんなに緊張感は感じられません。
合唱発表会が無事終わって、合唱団は宿泊場所の違いで那覇組とラグナガーデン組に分かれて打ち上げを開催しました。こちらはラグナガーデン組。コンベンションセンターから歩いてすぐの沖縄料理の「はまゆう」。 門さんが一押しのお酒は泡盛の古酒10年ものの「菊之露」。ロックで飲むと口の中でフワーッとまろやかに広がります。下戸の私(S)でもうまいと分かります。後日、タクシーの運転手さんが正しい飲み方を伝授してくれました。 沖縄料理に詳しい門さんのお薦め料理をたらふくついばみ大満足。解散は1時近く。ホテルまで歩くのが一苦労の人もいたようでした。ちなみに那覇組は2時まで飲んでいたとか。

 21日(日)は午前中から大音楽会のリハーサル。我が合唱団員は宴会の眠気さめやらぬ中、展示棟で行われる大音楽会<いちゃりばちょーでー>の音楽での責任を取るべくキチッとリハーサルから参加したのでありました。(どうしてリハーサルと本番の人数がこうも違うのかなぁ。これで音楽に責任が取れるのかなぁ)団として参加する曲は、「アメイジング・グレイス」、「一坪たりとも渡すまい」、「返せ沖縄」、「たんぽぽ」、「ヒロシマの有る国で」、歌劇「沖縄」の「終幕の大合唱」。団の練習は充分とは言えなかったが演奏の中核にはなれたと思った。しかし、この会場で歌う場所、聞く場所が問題。ひな壇の後ろの階段席に歌い手の席が割り当てられましたが、返しのスピーカーがありません。音は全て会場の反対側からの反射音。ずれるし響いて不明瞭この上ない。歌わない時は座って聴いているのだけど、司会の声すらまるで分からない。耳が疲れてきました。そっと席を外して舞台の前に回ってみると、迫力のある感動的な舞台が・・・!音は明確で視覚にもびんびんと迫ってきます。席に戻れなくなりました。

 この後、日本のうたごえ合唱団に参加している人は宜野湾市民会館大ホールで「カバレルヤルスティカーナ」や歌劇「沖縄」の練習があるので、タクシーが30台も待っていました。宜野湾市にはあの普天間基地が市内の中心部を占めていて、宜野湾市民会館まで遠くない距離を迂回しなくてはなりません。練習の終了は10時近くになりました。あー疲れた。これに参加しない人は、劇場棟で行われた「アジアの風フェスティバル<沖縄公演>」を見に行きました。そして、又宴会を行うグループが・・・。

我が団の団長(左)と京都ひまわり合唱団の山本忠やん(右)。スタッフとして受付で活躍。ごくろうさま。 展示棟です。迎えに昨日の劇場棟があります。 ここも大変天井が高く、展示棟と言うよりは体育館のような作りでした。朝からリハーサルが順番に行われていました。
一方、外では太鼓や歌や三線でみんなをお迎えするグループがありました。地元の方と思いきや南部合唱団(東京)ではありませんか。元気です。 青年の舞台です。声が透き通ってそろっていて大変すがすがしく感じました。わが団のメンバーも何人かは行って歌っています。当然青年です! 女声合同の「すみれの花」「歌って愛して」。この大きな指揮は我が団の副指揮者Yさん。ピアノは門さんでした。
これだけの女声が集まると圧巻。この曲をそろえるため直前に1時間以上のリハーサルを要求したとの事。成果はあったと思います。 宜野湾市民会館の大ホールで日本のうたごえ合唱団の練習と歌劇「沖縄」のリハーサル。これは「沖縄」の終幕の大合唱。ソリストが並んでいます。明日の看板「合唱発表会 職場の部」がかかっています。 今回の歌劇「沖縄」の伴奏はピアノが門さん、シンセサイザーが伊藤さん、兼松さん、三線が佐事さんでした。長野のオケ版に比べると歌は集中しやすくなりました。

 22日(月)は団員によって様々。日本のうたごえ合唱団に参加する団員は劇場棟で行われる音楽会<命どぅ宝>のリハーサル。また宜野湾市民会館で開かれる午前中から始まる合唱発表会「職場の部」、午後の「女性の部」にいく人、戦跡巡りをしてくる人に分かれました。

コンベンションセンターにある浜辺と海越しに見た展示棟(左)と劇場棟(右」)。さすがは沖縄の海という感じです。海水浴は今でも出来るそうですが監視員が居ないため遊泳禁止です。 昼過ぎより歌劇「沖縄」のゲネプロ。劇場棟のオケピットに指揮者と伴奏者が入ります。 歌劇「沖縄」にはたくさんの人が参加しました。女性による「夕ぐれのうた」。
終幕の大合唱。ソリストは服装も本番並みで出て来ました。照明も効果的です。 日本のうたごえ合唱団のリハーサル。「とむらいのあとは」、「オレンジの花は香り」、「乾杯の歌」、「ばらを植えよう」。指揮は守屋さん、伴奏は門さん。 守屋さんもさすがにお疲れで、団員に背中をもんでもらうのでありました。
歌劇「沖縄」無事終了。記念撮影です。実は合唱隊はまだ舞台にいます。舞台から出てくるところをお出迎えします。 会場のお客さんは帰りました。その後、長野合唱団の人や門さんが歌劇「沖縄」の小道具やシンセサイザーを梱包しています。地元の人は・・・? さて、今日も「はまゆう」で打ち上げ。今日は泡盛の「残波」。明日はやっと自由時間が取れます。ここには歌劇「沖縄」できよ子役の柳沢さんもご両親と来られていました。

 23日(火)まで残った団員の多くは、初めて自由時間を手にしました。昨年の長野祭典ではできなかった観光もできます。名古屋青年合唱団はみんなで伊江島へ行くとか。我が合唱団はいつものようにバラバラ。ラグナガーデン組の10人で大きなタクシーを借り切り、観光に出かける事にしました。他のグループも様々なコースを通って那覇空港へ向かいました。また、今日も宿泊する人は読谷村で行われる<平和コンサートinよみたん>へ向かいました。

まずは宜野湾市の中央を占める普天間基地が見える展望台に行く事にしました。町のすぐ隣に軍用機が! ここからコンベンションセンターとホテルが見えます。遠くには残波岬が見えます。 今日一日行動を共にする団員10名です。琉球村へ行ってみました。
蘭を見にビオスの丘へ行ってみました。蘭なんか似合わないかな? 団員にぴったりに合う、那覇の公設市場で魚介類を注文し、上の食堂で料理して食べさせてもらえます。お昼なのに大奮発! まずはお造りから。そのあと魚のからげやあんかけ、そして鍋と続きます。こらえきれずに何人かは生ビールとなりました。このあと、那覇空港へ着き合流。無事帰阪できました。

 うーむ、こうしてみると今年も演奏している本番の写真が少ないし(ただしリハーサル風景はたっぷり撮っています)、飲んだり食べたりしている写真(もっとありますが公開できません)が多く、演奏旅行より宴会旅行になってしまっていますね。大きな写真のアップは後日になります。他のグループの写真や記事も募集中。大きな写真をUPしました。(2005/01/05)【テノール S】