定期演奏会の紹介

第42回定期音楽会の紹介 

 1981年 大阪文化祭参加

演奏日時 1981年11月17日(火)・18日(水)午後6時30分開演
演奏会場 サンケイホール
指   揮 守屋博之/本並美徳/細川幸治
ピ ア ノ 門万沙子
出   演 関西合唱団/「光れ 中学生」合唱団/ログメイツ
ス タ ッ フ 一杉忠(舞台監督)

演 奏 曲  1部 母と子のステージ
 青い空は                 (曲:大西進 編曲:井上仰子)
 気球にのってどこまでも        (曲:平吉毅州)>

        【関目団地すみれコーラス/山の手小学校PTAコーラス/レガーテ/ティースプーン/
        高槻おやこ劇場/東大阪おやこ劇場うたごえ「カマラード」/千里なかよしコーラス/
         茨木市立豊川小学校児童有志/大東市立四条南小学校児童有志(合唱)/
        古橋新(指揮)】

 白鳥の湖より「シーン」
 マーチ「ボギー大佐」

        【アコーティオン合奏/吉田親家(指揮)】

青春メドレー
 ぼくの飛行機
 大空へとべ
 みんな太陽etc.

        2部 混声合唱のための組曲「泣くものか」       (曲:外山雄三)
 かあちゃん
 母の日
 おかあさんのこと
 ぼくのしょうらい
 夕日
 宇宙旅行

ミュージカル「サウンド オブ ミュージック」より  (曲:R.ロジャース)
1981年国際障害者年記念公募入選曲より
 おくりもの                       (曲:林学)
 ぶらんこのうた                   (曲:コロニーぶらんこ)>
 ゴールまでは                    (曲:近藤浩章)
 太陽に両手をひろげて               (曲:上田司朗)
つばさ                          (曲:熊谷賢一)

        3部 混声合唱のための組曲「光れ中学生」 (詩:佐伯洋 曲:中村茂隆/木下そんき)
 1.君は 中学生
 2.ちいさいときはエエ子でしてん
 3.うつむいている子ども
 4.私は 教師
 5.先生おねがい致します。
 6.海べで話したね
 7.押せ押せ スクラム
 8.光れ 中学生

チラシ(表)

ごあいさつ

プログラムより
 本日はお忙しい申ようこそおいで下さいました。今年創立33周年を迎えました関西合唱団は、ミュージカル「船と仲間とど根性」の合唱参加、組曲「永遠のみどり」の初演と原水禁世界大会広島集会も含めた普及活動等を柱にしながら、うたごえを平和の力、生きる力にする活動をくり広げてきました。
 さらに今回、国民的関心を集めている教育問題について、全ての教師と親が手をとり合い子供達の未来をきり開いていくという課題を音楽にする取りくみに挑み、幸い佐伯洋さん・中村茂隆先生・木下そんきさんらの力強い御協力を得て「光れ中学生」を完成させることができました。
 大阪教職員組合の後援も頂き、多くの先生方の期待や励しを受ける中で、国民の切実な願いにこたえる“うたごえ”の魅力を常に追求していくことの重要性を改めて痛感いたしました。
 この点でいえば、1部・2部でうたい上げる音楽も、必ず皆さんの共鳴を受け楽しんでいただけると確信しております。
 日頃の御支援に対し厚くお礼申し上げると共に、今日の音楽会への御意見・御批判もしっかり受けとめ、これからますます頑張っていきたいと思います。
1981年11月17日 【関西合唱団団長 西恒人】

メッセージ

プログラムより
 「荒れる中学生」が大きな社会問題になり、父母や教師たちの深刻な悩みとなっています。自民党などは「それみたことか」と学校と教師たちへの統制を強め、戦後の民主主義教育を見直すと意気込んでいます。
 ある新聞が、「非行の低年令化を問題にするまえに、その高年令化にこそメスを加える必要がありはしないか」と指摘したように、子どもたちをここまで追いこんだのは社会であって、子どもたちは自ら健やかに生きる道をつくり出すたくましさをもっています。いまどのように「荒れている」子どもたちも、自らを変える力をもっています。
 父母も教師も、そしてすべての大人たちが、子どもたちのこのような力を信じ、子どもとともに人間回復の大きな運動として、手をとり合うことが求められています。
 佐伯さんはすばらしい詩を書いてくれました。そして、関西合唱団と団員の皆さんは、子どもたちへの愛情と期待を胸いっぱいにして、唱いあげています。
 光れ、中学生諸君!未来は君たちを待っている。
【大阪教職員組合中央執行委員長 東谷敏雄】


 主任制度化阻止の運動の大きなエネルギーは、子ども達の成長発達を守り育てようとする私たち大阪の教師の良心のあらわれであったと思っています。
 「もっと頼もしい教育実践の詩が書ければ良かったのだけれど…」と私が言うと、職員室で毎日隣りに坐っておられる○先生が「教師集団による素晴らしい教育実践の背後にはきっと一人ひとりの教師の悩みがあるよ」と励ましてくれました。
 非行を報ずるマスコミの姿勢とは一味ちがう、父母と教師と子どもを結びあわせ、つなぎあう道すじの中に歌声の開花を捜してくださった関西合唱団の方々、ありがとう。
 事態は甘くはありませんが、子どもらの中にある“みんなとまっすぐ明るく伸びてゆきたい”という本来の願いを大切に私も仕事したいと思います。
【佐伯洋】


 最初、関西合唱団から作曲を依頼されたとき、問題が大きすきて、私には音楽で表現しきれるという自信がなく、迷いました。
 しかし同じ年頃の子供をもつ親として他人事とは思えません。毎週MBSの連続ドラマ「茜さんのお弁当」を子供たちと観ながら、登場する「非行少年」たちと私の子どもたちと人間としては全く同じじゃないかと考えてしまいます。その表情がよくわかるのです。
 またそういう教育の現場に教え子を送り出している立場から、この間題は避けて通れないと思いました。私としては作曲したという行為そのものよりも、その過程でともに考えたということの意味の方が大きかったと思います。
 1.2.3.5.6が私の分担ですが、その中で佐伯洋先生の詩のもつ、関西弁のやさしいニュアンスと、ユーモアに富んだ発想を、明かるく平易に表現するように努めたつもりです。
【中村茂隆】


 第42回定期演奏会のご成功おめでとうございます。
うたごえ運動の最も初期からの永い伝統をもつ合唱団として、また幅広いファンを集めている関西合唱団の創造的力量はつとに定評のあるところですが、同時に、それはいつも市民的、国民的関心をゆさぶる企画の先見性と結びついていることを心強く思っている一人です。
 さて、今回、思いがけなく「光れ中学生」の仕事に参加させていただいて嬉しくもあり、佐伯先生や中村先生、また合唱団の皆さんや守屋さんのご迷惑になったのではと大いに心配でもあります。
 “教育問題”は横から“評論”することはできても、自分のこと、手前の息子のこととなると、日々の親の生きざまに関ってくるわけで、なかなかつらいことです。
 おたがいに、「生まれて来て良かった」という実感が簡単にはもてない今の世の中だけに、この仕事がこの難しいテーマに近づく手がかりにでもなってくれることを心から願っています。
【木下そんき】

関西合唱団第42回定期音楽会を後援します
●大阪教職員組合
●大阪私学教職員組合
●大阪府立高等学校教職員組合
●大阪市立高等学校教職員組合委員長 長谷川利則
●大阪市教職員組合西大阪支部
●大阪市教職員組合港支部
●大阪府立障害児学校教職員組合
●大阪市立障害児学校教職員組合
●交野市教職員組合
●寝屋川市教職員組合
●大東市教職員組合
●堺市教職員組合
●泉北教職員組合
●岸和田市教職員組合
●松原市教職員組合
●南河内教職員組合
●大阪電気通信学園教職員組合
●高槻教育サークル連絡協議会