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第50回定期音楽会の紹介 | |
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第50回記念 | |
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演奏日時 | 1986年11月6日(木)・7日(金)午後6時30分開演 |
演奏会場 | 森ノ宮ピロティホール |
指 揮 | 守屋博之/本並美徳/細川幸治/山本恵造 |
ピ ア ノ | 門万沙子/山下和子 |
吉田親家(アコーディオン)/三好良(ドラムス)/上里明(ベース) | |
出 演 | 関西合唱団/関西合唱団アコーディオン班・54期研究生/関西合唱団民謡班「わだち」/ 「6人の作曲家による『合唱組曲』」合唱団/西本聰明(テノール) 大阪新音アコーディオン研究会/どい川文化の会アコーディオン教室/ 金剛アコーディオン教室/高槻アコーディオンサークル/ 寝屋川アコーディオンクラブ/東大阪アコーディオン教室 真田山子どもクラブ/法円坂ひまわり学童/たつのこ学童/中大江子どもクラブ |
ス タ ッ フ | 一杉忠(舞台監督) |
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演 奏 曲 1部 | 君は生きているか (詩・曲:石原いっき 編曲:青山義久) アクエリアス (詩:ジエロム・ラーニ/ジェームス・ラド 曲:ゲルト・マクダーモット 編曲:関西合唱団) 夜明けの歌 (詩:岩谷時子 曲:いずみたく 編曲:守屋博之) シュワジベチカ (ポーランド民謡 編曲:関西合唱団) 収穫の歌 (詩:イサコフスキー 曲:ドナエフスキー 訳詩:関鑑子) 【フリーダム】 いとし子よ (詩:小森香子 曲:原田義雄)> 【郷 土】 ぶち合せ太鼓 (神奈川県民謡) 【アコーデイオン合奏】 ペルシヤの市場にて (曲:ケペルビー曲 編曲:川口裕司) |
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2部 | とべよ鳩よ (詩:マトゥソフスキー 曲:ドナエフスキー 訳詩:日本のうたごえ代表団) 鉄路 (詩:S.アルィモフ 曲:ドナエフスキー 訳詩:関西合唱団) ベリョースカ (詩:A.ベズメンスキー 曲:E.ドレイズィン 編曲:V.サカロフ 訳詩:北川剛) タベの鐘 (ロシア民謡 詩:コズロフ 訳詩:合唱団白樺) カリンカ (ロシア民謡 編曲:A.B.アレクサンドロフ 訳詩:楽団カチューシャ) 母なるヴォルガを下りて (ロシア民謡 編曲:スヴェシニコフ) 花をおくろう (詩:森田ヤエ子 曲:荒木栄) 母親のうた (詩:窪田享/門倉訣 曲:寺原伸夫) 道 (詩:土井大助 曲:外山雄三) |
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3部 | 6人の作曲家による「合唱組曲」 生きる (詩:谷川俊太郎 曲:外山雄三) 家なき子のクリスマス (詩:原民喜 曲:林光) 今日は日曜日・・・昔気質のプロテストソング (詩:片岡輝 曲:池辺晋一郎) かげろうの中から (詩:石黒真知子 曲:林学) 象の青い目 (詩:佐伯洋 曲:中村茂隆) 美しい星 (詩:佐伯洋 曲:木下そんき) |
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チラシ(表) | |
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ごあいさつ プログラムより |
本日はようこそおいで下さいました。 1948年9月に,たった6人で創立された関西合唱団は、今年て38年目となり、再来年には40周年という運動の歴史的な節目を迎えようとしています、「国民の生活とたたかいを創造の源泉にし、平和で健康な音楽を全ての国民に広げる」という私達の歩みは、1956年9月の「創立8周年記念音楽会」を出発点として、一回一回の定期音楽会にその時々の切実な国民の思いを見事に歌い上げて来ました。それは日常における職場・地域での旺盛な普及活動の集約であり、様々な専門家の皆さんとの協力共同の新たな発展の場でありました、そして、今日ここに第50回目の定期音楽会を開催することになりました。この記念すべき音楽会を開くにあたって、関西合唱団に関わり、励まし、支え続けて下さった皆さんに、心からお礼の言葉を述べさせて頂きます。私達はこれからも「うたごえは平和の力」を高く揚げ一層努力していく決意です。 どうか今後とも変らぬ御指導・御便たつをよろしくお願い申しあげます。 1986年11月6日 【関西合唱団団長 西恒人】 今回の新作は、6人の作曲家のみなさんに、反核平和をテーマとして詩をえらんでいただき、それをあつめて一つの組曲にするということで企画された。 詩の選択の段階からそれぞれの先生方のお考えや感性のするどさがうかがえて興味深いものがあったが、曲が完成してみると、だれが聞いてもあの人の作品だということがすぐわかるくらい個性的な上に、それぞれの作品はその作曲家のもっとも良いものが出ているといっても過言ではないすばらしいものとなっている。 6つの詩と曲がまったく個性的であるのに、というよりはそうであるからこそ、組曲としての全体は、みごとな緊張感をもって統一される結果となった。 日本でもとびきり忙しい人たちばかりに作曲をお願いしたわけだから、全体ができるまでは、次の練習に間に合うか、音楽会までに間に合うかと胃のいたむような毎日であったが、外山先生(7月22日完成)と中村先生(7月28日完成)のお2人の努力で練習を開始することができ、心配していた林光先生の作品も10月8日にはできあがって、無事今日をむかえたわけである。 うたごえの木下さんや林さんの曲が、他の先生がたの作品と堂々と肩をならべていることも本当に嬉しい。 平和とか原爆反対とかいうことばが、まったくでてこない反核平和の組曲がうまれたのも、はじめてではないだろうか。 この組曲が、たとえその一部分でもよいから、ひろくうたわれることを私たちは願っている。 【関西合唱団常任指揮者 守屋博之】 |
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メッセージ プログラムより |
皆さんの第50回定期音楽会の御成功を心からお祝いします。また、貴合唱団創立40周年への新たな一歩となることを期待するものです。 私も音楽が大好きで、3月の出馬声明の際には、決意の高まりをラベルの「ボレロ」にたとえたほどです。その時にものべたのですが、「人間がいきいきと生きる大阪づくり」これが革新府政の建設にかける私のつよい願いです。 くらし、福祉の充実とともに、文化的で住みよい環境をつくること、都心に人が住めるような緑あふれ空間や公共施設のある大阪にしていくことが私の夢です。この夢と希望をみなさんと共有しようではありませんか。 【都市計画家 角橋徹也】 関西合唱団の第50回記念定期音楽会、心からおめでとうと申しあげます。 「50」という数字に、大きく深い意味を感じるのは、私ばかりではありますまい。うたごえ運動創立の年に生まれた関西合唱団は、それ以後38年にわたって、活動を一時も停止しませんでした。その活動は、年とともに運動的また音楽的に多彩さを加え、その成果は、「関西合唱団音楽会の歩み」が示すように、毎年の定期音楽会に確実に反映されています。同時に、関西合唱団は、活動の初期から専門家との結びつきをたえず深めてきました。その結果として、すぐれた運動の人材が多数育っています。このように積み上げられてきた諸成果が、第50回音楽会に結晶するのは、むしろ当然というべきでしょう。 特に、プログラムの後半を飾る、反核・平和をうたう「6人の作曲家による『合唱組曲』」は、うたごえ運動史上初めての大胆かつ野心的なしごとです。日本の作曲界と、うたごえ創作を代表する6人がそれそれの思いをこめた作品は、それ自身、今日の私たちのもっとも緊急で重要な課題である「反核・平和」の実現にむけて、強い力を発揮することでしょう。 また、すぐれた作品はすぐれた演奏を触発するものですから、このプログラムに取りくむ関西合唱団の意欲は、おおぜいの心を打つ輝やかしい演奏となることでしょう。 初演曲はともすれば、初演の場で成功してもそれ以後なかなか歌われず、忘れられることもあります。今回の6曲はそうならないように、ぜひつづけて歌っていってほしいものです。 第50回定期音楽会の大成功を、そして再来年の創立40周年にむけていっそうの前進発展をねがって、期待と激励の拍手をおくります。 【チェリスト 井上頼豊】 音楽で社会が変革できるのか! 現代は、それほど単純に間題が進行する世の中ではありませんが、音楽と社会の関係がますます密接になって来ていることを見ないわけにいきません。 関西合唱団創立18周年の記念演奏会では組曲「返せ沖縄」を全曲演奏しています。その翌年の1967年12月ワシントンでおこなわれた日米共同声明でも、まだ沖縄返還の時期を明示していません。そんなときだけに組曲「返せ沖縄」のうたごえが、沖縄県民をはげまし、同時に日米首脳の政治に圧迫をなにがしか与えたことでしょう。同じ年「南ベトナムを解放しよう」をフィナーレにしていますが、この年の10月横須賀に入港した米空母イントレピッド号の水兵4人がベトナム北爆に反対してソ連に亡命しています。 音楽と社会、政治のかかわりをよく示しています。いま、世界では米ソ首脳会談がSDI間題で成功せすに終り、なお世界の人びとは米ソ間の核問題の交渉に眼を注いでいます。日本国内では、何よりも国鉄民営分割などという途方もない、日本国民への深い損害をもたらすであろう問題が切迫した形であらわれて来ています。 うたごえの中で平和を歌い上げることは永くつづけられて来ています。関西合唱団のなかでも、多く歌いつづけられて来ました。国鉄労働者もうたごえのなかに、たくさんあって苦しい闘いをつづけていられることでしょう。 このような社会の問題抜きに関西合唱団の運動を考えることはできません。第50回記念定期音楽会では、当然、これらのテーマが前面に押し出され、うたごえは高く響くことでしょう。 世界の問題、国内の問題が蓄積しているなかで、音楽がそれなりに大きな力を果たしてほしい!と、関西合唱団々員のひとりひとりの皆さんに切望するものです。戦う力を分かちあって行こうではありませんか! 【音楽評論家 柴田仁】 |
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