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第54回定期音楽会の紹介 | |
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演奏日時 | 1989年11月7日(火)・8日(水)午後6時30分開演 |
演奏会場 | 森ノ宮ピロティホール |
指 揮 | 守屋博之/本並美徳/細川幸治 |
ピ ア ノ | 門万沙子/山下和子 |
出 演 | 関西合唱団/関西合唱団レガーテ/関西合唱団第74期研究生/ 関西合唱団民謡班「わだち」/関西合唱団アコーディオン班/ 池辺晋一郎作品を歌う合唱団/「地球への帰還」を歌う合唱団 |
ス タ ッ フ | 一杉忠(舞台監督) |
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演 奏 曲 1部 | lt's A Small World メドレー lt's A Small World/わんぱくマーチ/大きな古時計/南の島のハメハメハ大王/ 人間ていいな/手のひらを太陽に/漕げよマイケル 北風小僧の寒太郎 (詩:井出隆夫 曲:福田和禾子 編曲:中島良史) ドミソの歌 (詩:阪田寛夫 曲:湯山昭) さんさおどり (岩手県民謡) 花まつり (曲:エドモンド・サルディバル 編曲:松永勇次) 一晩中躍りあかそう (曲:フレデリック・ロー 編曲:吉田親家) 合唱組曲「生命の木、空へ」より (詩・曲:林光) 木は空を 天の火 あらゆるもののなかに |
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2部 | 「ふるさとの四季」より (編曲:源田俊一郎) ともだち (詩・曲:後藤悦次郎) 僕ら青年 (詩:エリ・オシャーニン 曲:エヌ・トゥリコフ 訳詩:関鑑子) 君は輝ける星 (詩:パーベル・マテフ 曲:アレキサンドル・ヨシポフ 編曲:エミール・ヤネフ 訳詩:山本光代) ともしびのかなたに (詩:ニコライ・ズイタロフ 曲:アレクサンドル・テケイエフ 訳詩:山本光代) 友情のカンタータ (詩:イワン・ラドエフ 曲:リュドミール・ピプコフ 訳詩:山本光代) テ ラ 混声合唱曲「地球への帰還」より テラ悲歌 (詩:片岡輝 曲:池辺晋一郎) 今日は日曜日…昔気質のプロテストソング (詩:片岡輝 曲:池辺晋一郎) 歌よ (詩:片岡輝 曲:池辺晋一郎) ほ し わが地球 (詩:片岡輝 曲:池辺晋一郎) |
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チラシ(表) | |
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ごあいさつ プログラムより |
本日はようこそおいで下さいました。 昨年の創立40周年から50周年に向う一歩を踏み出した今年。時代は激動の度をくわえ、平和と民主々義、よりよい暮しを願う声が世界の空に響いています。こうした人々の切実な思いを音楽にし、歌い広げる行動が今ほど強くもとめられている時はありません。 そのためには、よりよい音楽を敏感に受けとめ、又専門家の皆さんとの協同も含めて質の高い作品を次々と生み出していくことが必要です。 時代の本質を映し、先取りをする音楽は、必ず人々の共感をよび起し、明日につながる力になるに違いありません。今日の音楽会も、そうした観点で企画され、みどりがあふれ、生きる喜びと希望がもてる地球をまもっていく私達のメッセージとなっています。とりわけ今回初演する「テラ悲歌」は、来年5月に全曲上演いたします合唱組曲「地球への帰還」の一部で、片岡輝・池辺晋一郎両先生の熱情を傾けられた大作として、全国から大きく注目されています。この作品の制作・上演につきまして皆さんの御協力をよろしくお願い申しあげます。そして今京都では、日本のうたごえ祭典が今月の23〜26日開催に向って準備されています。遠距離ではなかなか参加が困難な祭典ですが、今回はお隣の京都であり、26日の大音楽会はうたごえ40年の総力をあげたすばらしいものになろうとしています。是非誘い合って参加して下さるよう合せてお願い申しあげます。 今日の音楽会の御意見・御感想をお寄せ下さり、今後とも変らぬ御支援を心よりお願いしごあいさつとさせて頂きます。 【関西合唱団団長 西恒人】 |
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メッセージ プログラムより |
テ ラ 混声合唱組曲「地球への帰還」1990年5月、全曲初演にあたって作者からのメッセージ この組曲は、飽食と飢餓、豊かさと貧しさ、平和と戦争、愛と憎しみ、を共存させつつ、宇宙船「地球号」を思いのままに操ろうとする人類のおごりを洪水前の状況とダブルイメージさせる。オゾン層破壊にシンボルされる環境破壊と核による最終戦争を洪水ととらえ、一隻の宇宙船によって地球を脱出した一人の女性が宇宙空間をさまよった末、地球を再興すべく、ふるさとの星へ帰還するまでを基本的なストーリーラインとする近未来のシミュレーション物語である。 個と全、人間と宇宙、有限と無限、光と闇、死と再生・・・・といった二極が対立と融合をくりかえしつつ進む時間の海。 そこにただよっているかにみえる地球の運命が実は私たち人類の営みにかかっているという事実、このことを自覚し、いかに生きるかを問いかけることが、この組曲に託したひそやかな、もくろみである。 【作詩者 片岡輝】 片岡輝氏の詩は彼の名前ではないが、言葉が光っていてあたたかい。そして自己を厳しく見る。 この詩はテーマそのものは空間へ広がりながら、目に見えない力で自分の点へ、胸の小さい点の一つに縮まっていくといった多層な構造を持つ所がパーソナルなところである。一方では地球、宇宙と広がりながら、もう一方では個人の中心へ求心的に向かっていくという二つの動きがある所が二重に素晴らしい。 彼の詩では、「愛」「恋」とか、「絶望」などという言葉が安直ではなく、出るべき時に出ている。したがって詩をみていると自然に構成が出来上がってくる。詩に誘導されて創る。目の前に色が見え、リズム、テンポが文字が並ぶ中で収れん、拡散していく。今、この詩に作曲の衝動を覚え、素晴らしい作曲の予感がしている。 【作曲者 池辺晋一郎】 |
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