定期演奏会の紹介

第77回定期演奏会の紹介

 こどもも 大人も みんなで育つ 街の笑顔 こどもも 大人も みんなで育つ 笑顔が花になる

 ご来場ありがとうございました。皆様のおかげをもちまして、演奏会を無事終了することができました。
 演奏会のご意見・ご感想などありましたら、どしどしメールでお寄せ下さい。

演奏日時 2012年23日(土)午後6時半開演 開場は6時  24日(日)午後2時開演 開場は1時半
演奏会場 いずみホール
指   揮 守屋博之/山本恵造
ピ ア ノ 門万沙子/石田瑞枝/山下和子
出   演 関西合唱団/関西合唱団とともに歌う合唱団/関西合唱団60周年記念合唱団/「そだちあういのち」合唱参加の皆さん/レガーテ/ヴォーカルアンサンブルAVANTI
スタッフ 高山みほこ(司会)/森昭夫(舞台監督)
チ ケ ッ ト S席 3,300円(前売座席指定)、A席 2,800円(1階席 当日座席指定)、B席 2,5000円(2階席 当日座席指定) 
当日座席指定引替は、23日は午後5時より、24日は午後12時半より行います。高校生以下、障がい者と介助者(1名)の方は全席500円引きです。

演 奏 曲  第1部 “ロシアのうた
夕べの鐘                     (詞:コズロフ ロシア民謡 訳詞:合唱団白樺)
モスクワ郊外の夕べ              (詞:M.マトゥソフスキー 曲:R.ソロヴィヨフ=セドイ 曲 訳詞:大胡敏夫)
アムール河の波                (詞:K.ワシリエフ・S.ポポフ 曲:M.キュッス 編曲:V.サカロフ 訳詞:合唱団白樺)

   【関西合唱団/守屋博之(指揮)/門万沙子(ピアノ)】
泉のほとり                    (詞:S.アールィモフ 曲:A.ノビコフ 訳詞:関鑑子)
百万本のバラ                  (詞:A.ヴォスネセンスキー 曲:R.Pauls 日本語詞:松山善三 編曲:赤堀文雄)

    【
ヴォーカルアンサンブルAVANTI/門万沙子(ピアノ)】
故郷を取りもどす
花の街                      (詞:江間章子 曲:團伊玖磨 編曲:増田順平)
反原発ソングより
 風よふるさとよ                 (詞:きむらいずみ  曲:武義和)
 決意(詞:高畠賢 曲:武義和)

    【関西合唱団/守屋博之(指揮)/門万沙子(ピアノ)】

雨あがり                     (詞・曲:青山義久)
その夏を教えて                 (詞:和泉サトル 曲:吉川敏男)

    【関西合唱団60周年記念合唱団/守屋博之(指揮)/門万沙子(ピアノ)】
桑ばたけ                     (詞:門倉訣 曲:関忠亮)
合唱組曲「自由なる朝へ」より  早春    (詞:滝いく子 曲:高平つぐゆき)

    【関西合唱団/関西合唱団60周年記念合唱団/守屋博之(指揮)/門万沙子(ピアノ)】


       第2部 つぶてソングより あなたはどこに      (詩:和合亮一 曲:新実徳英)
見上げてごらん夜の星を           (詞:永六輔 曲:いずみたく 編曲:信長貴富)

    【関西合唱団/関西合唱団とともに歌う合唱団/山本恵造(指揮)/石田瑞枝(ピアノ)】
女性が語るハートフルメドレーより      (編曲:金井信)
 時代                       (詞・曲:中島みゆき)
 夢をあきらめないで              (詞・曲:岡村孝子)
雨の音楽                     (詞:J.S.コッタ―Jr 訳詞:木島始 曲:林光)

    【レガーテ/山本恵造(指揮)/山下和子(ピアノ)】

こどもと大人による合唱組曲「そだちあういのち」(全9章)   (委嘱初演作品)
                           (詞:上田假奈代 曲:安広真理)

 第1章 なにもかものはじまり−誕生の日に−
 第2章 こどもと親の育ちあい
 第3章 希望保育園
 第4章 待ちぼうけブルース
 第5章 孤独のちから−幼いふたりに−
 第6章 どんなときも
 第7章 みんなの笑顔で
 第8章 いっぱい聞きたい 言いたい
 第9章 いのちのうた

    【関西合唱団/関西合唱団とともに歌う合唱団/「そだちあういのち」合唱参加の皆さん/
     山本恵造(指揮)/石田瑞枝(ピアノ)】
 
青年とともに
ふるさと(2012年NHK紅白歌合戦「嵐」歌唱曲)  (詞:小山薫堂 曲:youth case 編曲:小林康浩)

    【関西合唱団/関西合唱団とともに歌う合唱団/「そだちあういのち」合唱参加の皆さん/
     青年とともに歌う合唱団/レガーテ/ 山本恵造(指揮)/石田瑞枝(ピアノ)】

みんなのうた                   (詩・曲:原田義雄 編曲:青山義久)

    【関西合唱団/関西合唱団とともに歌う合唱団/「そだちあういのち」合唱参加の皆さん/
     青年とともに歌う合唱団/レガーテ/ 守屋博之(指揮)/石田瑞枝・門万沙子(ピアノ)】

 

チラシ
(表)
大きな画像(493B)
チラシ
(裏)
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子どもと大人による合唱組曲「そだちあういのち
(チラシ裏より)
 いま、子どもと子育てをめぐる状況は困難をかかえています。長引く不況や構造改革のもとで格差や貧困が拡大し、子どもの貧困も大きな社会問題になっています。一昨年夏、大阪市西区のマンションで起きた「2幼児放置死事件」をはじめ、子どもの虐待事件は、年々増え続けています。こういうときだからこそ、すべての子どもがすこやかに育つ社会が求められているにもかかわらず、保育に対する公的責任を放棄する「子ども・子育て新システム」が導入されようとしています。
 私たちは、安心して子育てができる社会にするために、だれもが自分の問題として考えていきたいと思い、合唱組曲の制作・上演を企画しました。そして、母親や保育士、保健師、地域の人たちや学童保育の子どもに聞き取り取材を行い、歌詞づくりをすすめてきました。親も子どもも集団の中で育ちあうことや地域みんなの中で子育てをすることの大切さ、子育ての素晴らしさや子どもの未来をみんなで明るく、やさしく歌いあげる曲です。この曲は、全部で9章からなり、最後の2曲は子どもと一緒に歌います。
(「そだちあういのち」合唱参加の皆さん)
うたごえサークル相川保育園、大阪保母うたサークルなのはな、吹田おらが町コンサート合唱団、吹田ぞうれっしゃ合唱団、ともに歌う親子のなかまたち

ごあいさつ
(プログラムより)
  本日は、関西合唱団第77回定期演奏会にようこそお越しくださいました。厚くお礼申し上げます。
 わが国社会は、震災からの復興をどう進めるのか、福島第一原発事故の痛苦の教訓からどんな経済社会をつくっていくのかが大きく問われています。また、引き続く経済困難により閉塞感が強まるなか、一人ひとりのいのちとくらしを守ることが求められています。こうした状況のもとで、本日の演奏会では、制作に2年間をかけてきた、子育てをテーマにした「こどもと大人による合唱組曲『そだちあういのち』」を初演いたします。また、原発事故被災者の方々に心を寄せ、原発のない社会を築きたいという決意を込めて「風よふるさとよ」「決意」などを演奏いたします。
 来年は、11月2日(土)大阪城ホールにおいて「65周年記念日本のうたごえ祭典・おおさか」が開催されます。様々な方々と一緒に歌う場を広げ、さらに研鑽を積みながら私たちならではの音楽づくりを求めていく所存でございます。
 本日は、ともに歌う団員や青年、レガーテ、関西合唱団60周年記念合唱団、並びに「そだちあういのち」の演奏に快く参加してくださった合唱団・サークルの皆さんおよび東成区と東淀川区の学童保育の子どもと一緒に演奏いたします。本日の演奏会を迎えることができましたのも、本日お越しくださいました皆様を始め多くの方々のご支援やご協力があってこそと、心より感謝いたしております。今後ともご支援ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
 どうぞごゆっくりとお楽しみください。
【関西合唱団 団長 山本則幸】

メッセージ
(プログラムより)
 新しい組曲を楽しみにしています。
 新婦人は、地域で赤ちゃん会や親子リズムで、親子で育ちあっています。子どもたちにも生きづらい世の中、とくに大阪は子どもにやさしくない街です。
 子育てはたいへんな事も多いですが、喜びは、それを上まわります。子どもから大きな力をもらい、親たちもつながり合って、平和な未来を!きりひらきましょう。 
【新日本婦人の会大阪府本部 副会長 氏家 マサ】

 合唱組曲「そだちあういのち」の製作完成おめでとうございます。
 「子どもは未来」という事は、どんな時代にあっても共通です。とりわけ、閉塞感が蔓延する今の社会にあって、「子ども」は希望であり、生きる力になります。
 貧困や格差、子育て不安や虐待、地域社会からの孤立…こんな時だからこそ、子どもを真ん中に、未来を語り今を生きましょう。そんなメッセージを歌声に込めて、様々な人のもとに届けていけたらいいですね。
 関西合唱団のみなさんのご奮闘に心から敬意を表しつつ、私たちも、みなさんと一緒にがんばっていきたいと思います。大人も子どもも心豊かに、明るい未来を描ける地域社会をつくるために、一緒にがんばりましょう。
【大阪保育運動連絡会 会長 河村 学】 

 関西合唱団第77回定期演奏会のご開催をお祝い申し上げます。
関西合唱団は、来年65周年を迎える日本のうたごえ運動を常に牽引してきた合唱団です。その歴史の中で、時代と絶えず対峙しながら人々の切実な思いに応える作品を生み出し、音楽創造において先進性と柔軟性を発揮しうたごえ運動の創造的刺激を全国の仲間に与えてきました。
 本日のプログラムにも、新しい作品である「そだちあういのち」を初め、関西合唱団の創造的挑戦が多彩に織り込まれています。
 昨年3月の東日本大震災と原発事故は、私たちに「この国や生活のあり方」や「いかに生きるか」を鋭く問いかけました。そして、憲法が輝く国づくりへの様々な運動が全国で起こりつつあります。そうした願いに寄り添いながら、来年11月に大阪で開かれる「日本のうたごえ65周年祭典」の取り組みが今すすめられています。関西合唱団がその持てる力をフルに発揮し、希望と勇気に満ちたうたごえをさらに高く響かせ、祭典運動をきり拓いて下さることを心より願っております。
【日本のうたごえ全国協議会 会長 西 恒人】

そだちあういのち によせて

 夜中、授乳のためにラジオをつけていたときだ。生後数週間、出産後のしんどさと、繰りかえす授乳やオムツかえに朦朧としていたとき、深夜放送のノイズとともに助産婦さんの声が流れてきた。
 生まれてくる瞬間、あかちゃんは肺呼吸をはじめる。何億という肺の細胞に酸素がはいってくる!そのものすごい衝撃にあかちゃんは泣く、という。助産婦さんは何度もその瞬間に立ち会うのだが、彼女はその瞬間のあかちゃんの力に言葉にならない感動を、毎回もつのだと語る。
 生まれてくる力、それは勇気だ。しかし、そんな勇気を発揮しても、不条理な出来事でいのちを落とすこどももいる。戦争や飢餓、虐待、ネグレクト、事故、事件。親のしんどさが、こどもをしんどくさせる。「よくぞ生きててくれました」と声をかけたくなるようなつらい体験をもつこどもや大人にであうこともある。
 子育てをめぐる組曲は、そのテーマの深さ、広さは考えれば考えるほど、取材すればするほど、深くなり広がった。うたのことばにはことばの制限があるが、メロディが豊かな広がりを連れてきてくれるだろう。作曲家の安広さん、合唱団のみなさん、ありがとうございます。
【上田 假奈代】

 2010年の夏、大阪で二人の幼い子どもが親の育児放棄によって亡くなるというニュースに、誰もが胸を痛めました。二度とこんな悲しい事件は起きてほしくないという思いとは裏腹に、虐待のニュースは後を絶ちません。子育ては、喜びがすごく大きいものですが、それと同じくらい不安もたくさんあるものだと思います。いろんな不安を抱えながら子育てをしているお父さんやお母さんを、育っていく子どもたちを、みんなで支え見守っていくあたたかい社会にしていきたい、そして、この世に生を受けた子どもが、「生まれてよかった」と思える社会にしていきたいと、強く思いながら曲を書かせていただきました。
 今回の初演にあたり、大変お世話になった指揮の山本恵造先生、ピアニストの石田瑞枝先生、合唱団のみなさんに、深く感謝いたします。
【安広 真理】

 昨年末「風よふるさとよ」の詩を前にして、私は生まれて初めて、この詩を歌にしなくてはならないという、大げさに言えば、重い使命感のようなものを感じていた。
 震災後、同じ山形に住み、親しい友人であるこの詩の作者・きむらいずみさんと、『震災・原発の被害にあった人びとの悲しみと、帰りたいけれど帰れない故郷への熱い思い、そして、直接ことばで「原発反対」と言わなくても、それが歌い手や聴き手のこころに湧き上がるような歌、そんな歌ができないだろうか』と話してきた。その中で、この詩も私の曲もでき上がっていった。
 私も含めて、被災地から離れた人たちが、この悲惨なできごとをどれだけ自分のこととして受け止めて歌えるのか、そして、その深い悲しみの現実の中にも希望を見つけ、被災された人たちとどのように共感し歌うのか、ここがこの歌の大きなポイントだろうと思う。
 関西合唱団の皆さんにこの歌を歌っていただけること、ほんとうに心から感謝、そして期待をしています。今関西でこの歌が歌われるということの意味の深さも、併せて思いつつ。
【武 義和】

PROGRAM NOTE
(プログラムより)
夕べの鐘(1977)  歌詞は、アイルランドの詩人トーマスモアが1818年に出版した詞をコズロフ(1779-1840)が1828年に露訳したもので、これが民謡化したと言われている。哀愁あふれるソロの旋律のバックで合唱が鐘の音のように響く。
モスクワ郊外の夕べ(1957)  第6回世界青年学生平和友好祭コンクールで第一位となり、世界に広まったソビエト歌曲。アメリカやフランス、日本の歌手によってカバーされている。各国から友好祭に集まった青年たちが、モスクワでの思い出や去るときの心情を情感豊かに表現している。
アムール河の波(1903) アムール河はロシアのシベリア南東部と中国東北部との国境およびその付近を流れる大河。東シベリア連隊軍楽隊隊長のキュスが雄大なアムール河をたたえる詞に曲をつけ、後に合唱編曲されたものが広がった。流麗かつ迫力もあるワルツ。

泉のほとり(1943) 旧ソ連の戦時歌謡で、『前線のひげ』という別タイトルがついている。陽気でコミカルな曲として、日本で紹介されてから広く歌われた。
百万本のバラ(1982) 原曲はラトビアの歌謡曲。ロシアの詩人がグルジアの画家のロマンスを元にした詞をつけ、モスクワ生まれの美人歌手が歌い、大ヒットした。日本では、加藤登紀子ら多数の歌手により歌われている。

花の街(1947) NHKラジオ番組「婦人の時間」が、戦後の荒廃した中で人々に夢を与える詩を委嘱し、江間の書いた詩に團が作曲した。江間は、「花の街」は私の幻想(げんそう)の街です。戦争が終わり、平和が訪れた地上は、瓦礫(がれき)の山と一面の焦土(しょうど)に覆(おお)われていました。その中に立った私は夢を描(えが)いたのです。ハイビスカスなどの花が中空(なかぞら)に浮(う)かんでいる、平和という名から生まれた美しい花の街を。」と述べている。
風よふるさとよ(2012) 日本のうたごえ全国協議会常任委員会の声明「原発のない平和で安心できる世界を」に基づき募集された反原発のうたごえの入選詞に武が混成四部合唱曲として作ったもの。愛する故郷を理不尽に追われた人たちの悲しみ、帰れない故郷への渇望、絶望の中からのかすかな希望の光を紡ごうとする意志が展開される。前奏のピアノが、低音3回、高音11回打鍵し、震災を暗喩している。
決意(2012) 同じく反原発ソング入選曲を作曲者が混声四部編曲したもの。最初の歌詞は、2011年福島で開催された全国高校総合文化祭で上演され感動を呼んだ朗読から発想されたものである。絶望的な状況下でも、もう一度ふるさとに戻りたいという心を自分のものとし、すべての原発立地の人々への想いを重ね合わせて力強く歌いたい。

雨あがり 作者が悲しみの底にいたときに雨上がりの情景を見て作った曲。「ちっぽけな悲しみ」を吹き飛ばすような軽快さで歌われる。
その夏を教えて(1995)  日本のうたごえ全国協議会が被爆50周年の記念曲として募集し、入選した曲のひとつ。若い世代の感覚で歌われる。

桑ばたけ(1957) 同年の日本のうたごえ祭典記念創作曲のひとつ。1956年10月の米軍基地拡張に反対し、測量を阻止しようと座り込みを行った東京・砂川町民と支援者たちが、警官隊の暴行にも屈せず、断念させた砂川闘争から生まれた曲である。農民の生活のしなやかさとしぶとさ、そして楽天性を拡張高く歌いあげている。
合唱組曲「自由なる朝へ」より 早春(1979)  第24回電通のうたごえ祭典のために制作された組曲の終曲。電電公社(現NTT)の職場ですすめられた大合理化により、労働者の健康を破壊し生命までも奪いとるという状況が続き、活動家に対する徹底した差別と排除によりものも言えない人間的連帯が引き裂かれる中、人間としての誇りを失わず屈しない仲間たちの想いを綴った組曲で、ラストで歩んできた道のりへの感慨が万感の想いを込めて歌われる。

あなたはどこに(2011)  東日本大震災で被災した福島県在住の詩人、和合亮一が震災の翌週からツイッターで「詩の礫」と名付けた発信した作品出会った日本を代表する作曲家・新実徳英が曲をつけて作った全12曲の歌を「つぶてソング」と名づけて自ら歌ってユーチューブに載せて発信した。その中の1曲。新実は、「東日本へのエールを、復興への思いを歌い上げよう」と呼びかけている。
見上げてごらん夜の星を(1963) 定時制高校生の生活を描いた大阪労音制作の同名のミュージカル(1960年)の劇中主題歌で、後日坂本九が歌い大ヒットした。東日本大震災の被災者に歌声でエールを届ける趣旨のカワイ出版『「歌おうNIPPON」プロジェクト』のひとつとして、信長貴富が編曲したもの。

「女性が語るハートフルメドレー」より 時代
(1975) 夢をあきらめないで(1987) 「大きな悲しみの中でも、希望を持って立ち上がり生きてゆこう」と呼びかける女性シンガーソングライターの歌を3曲選び、レガーテ第13回コンサート(2012年9月)のために金井信氏にメドレーに編曲してもらった。その中の2曲を演奏する。
雨の音楽 アフリカの乾いた大地に雨が降り注ぐさまと、天からの恩恵への喜びを表現した楽しい曲。間奏部分は楽譜にはなく、作曲者の故林光氏がレガーテの練習に来られた時に即興で弾いてくださったもの。段ボール箱、新聞紙、ゴミ箱などを使って、大地に根付くリズム、恵みの雨を表現する。

こどもと大人による合唱組曲「そだちあういのち」(2012) 2012年に起きた大阪市西区ワンルームマンションで起きた「2幼児放置死事件」をはじめ、子どもの虐待事件は、年々増え続けており、不安で孤立した子育てが広がっていると言われる。にもかかわらず、保育に対する公的責任を放棄する「子ども・子育て新システム」導入が計画され、大阪では教育行政基本条例が制定されるなど、子どもと子育てをめぐる状況が困難を増している。
 そこで、安心して子育てができる社会にするために、自分の問題として考えていきたいと思い、合唱組曲の制作・上演を企画し、母親や保育士、保健師、地域の人たちや学童保育の子どもに聞き取り取材を行い、歌詞づくりを行った。親も子どもも集団の中で育ちあうこと、地域のつながりの中で子育てをすることの大切さ、そして子育ての素晴らしさや子どもの未来をみんなで明るく、温かく歌いあげ、厳しい状況の中でも保育などの現場でがんばっている仲間たちを励まし、子どものしあわせを願っている方々に希望を届けられるうたごえを広げていきたい。この曲は、全部で9章からなり、最後の2曲は子どもと一緒に歌う。

ふるさと(2010) 人気グループの嵐が白組司会を務めた第61回NHK紅白歌合戦』企画のために制作された楽曲。翌年の紅白歌合戦では、震災を受けて新たに2番の歌詞がつくられ、嵐が出場歌手有志と共に合唱した。