定期演奏会の紹介

第82回定期演奏会の紹介

 手をとろう
  あなたの手をとろう わたしの手をとろう
  手から手に つたわり ながれる
  いのちのあたたかさ・・・

 ご来場ありがとうございました。皆様のおかげをもちまして、演奏会を無事終了することができました。
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演奏日時 2017年24日(土)午後6時半開演 開場は6時  日(土)午後2時開演 開場は1時半
演奏会場 いずみホール
指   揮 守屋博之/山本恵造
ピ ア ノ 門万沙子/石田瑞枝/山下和子
器楽伴奏 藤岡靖博(ベース)/小川悟史(ドラムス)
出   演 関西合唱団/関西合唱団とともに歌う合唱団/ともに歌う青年/関西合唱団青年部Peace&Amuse/関西合唱団60周年記念合唱団/レガーテ/
ヴォーカルアンサンブルAVANT
スタッフ 黒川敦子(司会)/森昭夫(舞台監督)/大倉好美(振付)
チ ケ ッ ト A席 3,000円、B席 2,5000円 全席前売り指定
高校生以下、障害者と介護者(1名)の方は全席500円引きです。

演 奏 曲  第1部 <ロシア歌曲>

 ともしび                    (イサコフスキー詞 楽団カチューシャ訳詞 松川義昭 編曲)
 黒いひとみ                   (堀内敬三 訳詞 中島良史 編曲)
 カリンカ                    (楽団カチューシャ訳詞 松川義昭 編曲)

   【関西合唱団/山本恵造(指揮)/門万沙子(ピアノ)】
PUFF                       (Peter Yarrow & Leonard Lipton 詩・曲 Ross Hastin 編曲)
A Nightingale Sang In Berkeley Square  (Eric Maschwitz 詩 Manning Sherwin 曲 Alan Billingsley 編曲)

    【ヴォーカルアンサンブルAVANTI/門万沙子(ピアノ)】

歌わずにいられない              (藤木洋 詞 金井信 曲)
レストラン・キャラバンサライ         (石黒 真知子 詩 徳山美奈子 曲)

    【関西合唱団60周年記念合唱団/守屋博之(指揮)/門万沙子(ピアノ)】
いとし子よ                    (小森香子 詞 原田義雄 曲 青山義久 編曲)

    【関西合唱団/関西合唱団60周年記念合唱団/守屋博之(指揮)/門万沙子(ピアノ)】

日本のうたごえ70周年記念<6人の作曲家によるニューアレンジによる合唱曲集>より
 わが母のうた                 (森田ヤエ子 詞 荒木栄 曲 信長貴富 編曲)
 おくりもの                   (石黒真知子 詩 林学 曲 源田俊一郎 編曲)
 機関車の歌                  (渡辺一利 詞 松永勇次 曲 寺嶋陸也 編曲)
 町                        (山ノ木竹志 詞 たかだりゅうじ 曲 信長貴富 編曲)

    【関西合唱団/関西合唱団とともに歌う合唱団/北部センター合唱団/山本恵造(指揮)/石田瑞枝(ピアノ)】

       第2部 <ザ・ヒットパレード> 〜金井 信 編曲による〜

    【関西合唱団/山本恵造(指揮)/門万沙子(ピアノ)/小川悟史(ドラムス)/藤岡靖博(ベース)】
私には名前があります            (堤江美 詩 安広真理 曲)
わたしがヒロイン!ミュージカルメドレーより  (金井信 編曲)
 シンク・オブ・ミー
 レット・イット・ゴー
 ダンシング・クイーン

    【レガーテ/山本恵造(指揮)/山下和子(ピアノ)】

合唱組曲< 手をとろう >  (堤江美 詩 寺嶋陸也 曲)
 愛
 ひたひたと
 最後の兎
 宇宙の時間
 手をとろう

    【関西合唱団/関西合唱団とともに歌う合唱団/山本恵造(指揮)/石田瑞枝(ピアノ)】
IMGINE                     (John Lennon 詞・曲 Ryo Matsumoto 編曲)
みんながみんな英雄             (アメリカ民謡 篠原誠 詞 高瀬藍 編曲)

    【関西合唱団/関西合唱団とともに歌う合唱団/関西合唱団青年部Peace&Amuse/ともに歌う青年/
     山本恵造(指揮)/石田瑞枝(ピアノ)/小川悟史(ドラムス)/藤岡靖博(ベース)】

チラシ
(表)
チラシ
(裏)

PROGRAM NOTE
(プログラムより)
ともしび
 戦地に赴く若者と故郷に残る恋人との別れ、それぞれの胸に抱く愛情のきずなを描いている。第二次世界大戦(ロシアでは大祖国戦争と呼ばれる)の最中にミハイル・イサコフスキーが発表した詩(作曲者は不詳)による曲は大衆の心をとらえて広がり、日本には戦後ソ連から帰還した日本兵によって紹介された。

黒い瞳

 インド方面からロシア内を移動する民族であるロマ(ジプシー)の女性の黒く情熱的な瞳に魅せられた狂おしいほどの恋と苦悩を歌っており、ジプシー歌謡の香りが漂う。ウクライナの作家、詩人イェウヘーン・フレビーンカが発表した詩に、ドイツ生まれのロシア人フローリアン・ヘルマンの曲を活用して、ロマの楽団が歌い人気を博した。その後、バス歌手のフョードル・シャリアピンが世界各地で演奏し、世界的に有名になった。

カリンカ

 結婚の集まりで舞踊曲として歌われている。カリンカはカリーナ(ガマズミ:赤い実をつける灌木)の愛称形で、花嫁または愛らしいものの象徴として使われる。1860年、ロシアの作曲家イヴァン・ペトローヴィチ・ラリオーノフが作詞、作曲し、アマチュア演劇の舞台で劇中歌として初演された。その後、民謡合唱団のレパートリーとして歌い広げられた。

PUFF(1963)
 アメリカのフォークソンググループ ピーター・ポール&マリーの曲(原題「Puff the Magic Dragon」)でシングルとして発表され、大ヒットした。不老のドラゴン「パフ」と少年ジャッキー・ペーパーとの交流と別れを描いている。舞台はおとぎの国“Honah Leeの海”、パフの名前はドラゴンの不思議な鳴き声に由来している。日本では童謡として親しまれている。

A Nightingale Sang In Berkeley Square(1940)
 ロンドンで初演されたレビュー「New Faces」にある曲でイギリス生まれのスタンダードナンバー。バークリースクエアはロンドンのメイフェア地区にある小さな公園。「ナイチンゲールの歌うバークリー広場で」恋に落ちたふたりのことを歌っている。

歌わずにいられない(1991)
 1991年に作られた作品だが、民主主義が脅かされそうな今こそ、歌わずにいられない歌である。

レストラン・キャラバンサライ

 ハバネラのリズムでうたう斬新な曲。詞の前文に「職場の閉鎖を目前に女子会をした。新しい職場に移る人、残務整理をする人、退職する人。よく笑い、よく怒り、よく食べた。」とあるように歌われている内容は重い。しかし、自立した女性の楽天性と内なるたくましさが詞やメロディから感じられ、魅力的な作品になっている。

いとし子よ(1981)
 子ども会の夏のキャンプにおいて、キャンプファイアーの最後に、「青い空は」を合唱した際、子どもたちが歌詞の「いのちの重み″ってどんな重さ?」と尋ねてきたところ、母親が思わずその子をしっかり抱き上げたというエピソードから着想した。詩集『花梨』に掲載され、原田義雄が曲をつけ歌い広げられ、NHK「みんなの歌」に入選もした。

日本のうたごえ70周年記念・6人の作曲家によるニューアレンジ合唱曲集より
 日本のうたごえ運動創立70周年を記念して、うたごえ運動の中で生まれ愛唱されてきた18曲の歌について、第一線で活躍している6人の音楽家にアレンジを依頼した中から4曲を演奏する。

わが母のうた
(1962)
 戦後最大の労働争議である三池闘争の中で歌を書き続けた労働者作曲家、荒木栄が、全日自労大牟田分会うたごえ行動隊責任者の上甲米太郎の還暦祝いとして作った曲。その2か月後に亡くなった荒木栄の絶筆である。上甲は、戦前から朝鮮の独立を支持し、投獄されても主張を変えず、朝鮮と日本の友好関係のために活動した。

おくりもの(1981)
 名古屋市にある熱田作業所(現在は、つゆはし作業所)が、多くの障害者が働ける認可作業所作りの運動を広げるため、国際障害者年に開催した「第1回ホカホカコンサート」で障害のある仲間たちと家族、ボランティアが作業所の現状を歌った合唱構成「ぼくの歌きいてよ」の中の1曲。

機関車のうた
(1986)
 作詞者が鶴見操車場(神奈川県川崎市)で被爆者でもある車掌から聞いた話をもとに歌詞が作られた。広島に原爆が落とされた翌日に、苦しむ人々を救うために一番列車を走らせた思いと日本全国に列車を走らせている国鉄労働者の誇りを重ね合わせて力強く歌われる。

(2008)
 炭鉱の町として栄えた北海道の夕張市は、閉山とその後の事業失敗などで財政破綻し、市の人口は最盛期の12万人から約1万人に激減した。故郷を去らざるをえなくなった人々の姿を見て生まれたメロディに、現地を訪問した作詞者により“人が暮らしていくより所は何か”を問いかける歌詞がつけられた。

ザ・ヒットパレード〜いつもそばに歌があった〜
 歌謡曲すなわち流行歌は、昭和時代に商業的に売り出された歌曲で、アイドル歌謡、フォーク、ニューミュージック、ロック、演歌、ムード歌謡などの総称である。「昭和」という時代の空気をすくいとり、時代を映した曲が人々の心をつかんだもので、世代を超えて共有され口ずさまれた。その特色は、親しみやすいメロディと物語性のある歌詞にあるといえる。今回は、歌謡曲の黄金時代である昭和40年から50年代にヒットした8曲をストーリーとして構成し、金井信のアレンジでメドレーにした。構成曲は次の通り。
 ジャッキー吉川とブルーコメッツのブルーシャトウ(1967)、ピンキーとキラーズの恋の季節(1968)、森田公一とトップギャランの青春時代(1976)、小柳ルミ子の瀬戸の花嫁(1972)、加山雄三の君といつまでも(1965)、杏里のオリビアを聴きながら(1978)、尾崎紀世彦のまた逢う日まで(1971)、山口百恵のプレイバックPart2(1978)
 
私には名前があります(2017)
 安広真理氏に作曲を委嘱するためのテキストとして、レガーテ団員が数編の詩を送った中から、安広氏作曲者が、堤江実の詩集『つたえたいことがあります』の中のこの詩を選び作曲された。世界中に未だ絶えない戦禍の中で命を奪われていく子どもたち、虐待やネグレクトに苦しむ子どもたち、すべての子どもたち(大人たちも含めた人間すべて)にかけがえのない名前=個性を持ったいのちがあるということを思いながら歌いたい。

「私がヒロイン!ミュージカルメドレー」より
 レガーテが金井信に委嘱編曲したメドレーの中から3曲を演奏する。ヒロイン、クリスティーヌが歌う抒情的なアリア「シンク・オブ・ミー」 エルサが自分の身も心も解放しようと歌う「レット・イット・ゴー 〜ありのままで〜」、ABBAの大ヒットメンバー「ダンシング・クイーン」。個性的なステージングもお楽しみいただきたい。

混声合唱組曲「手をとろう」(2016)
 この国の行方がますます危うくなる時代に、いのちの尊厳と平和を守りたいとの想いで、日本を代表する作曲家である寺嶋陸也に作曲を委嘱し、堤江実の詩集『つたえたいことがあります』の中から5つの詩を選び、今回全曲を初演。
 詩集のあとがきで作者は、「いつのまにか…気がついた時には…こんなことになるなんて思っていなかった…といった歴史上何度も繰り返された絶望的な後悔を、後に続く世代に決してさせたくない。」と書いている。簡潔なことばに込められた深い真実が、音楽とともに伝わってくる。

IMAGINE(1971)
 「想像してごらん(imagine) 国家もない殺す理由もない世界を いつかあなたも仲間になって そして世界はきっと一つになるんだ」戦争もテロもない平和な世界を願って繰り返し世界中で歌われている。最初のフレーズは、オノ・ヨーコの詩集『グレープフルーツ』から想起されたという。今回演奏するは、Gaia Philharmonic Choirの松本涼が編曲し、2014年の定期演奏会で初演されたもの。

みんながみんな英雄(2016)
 テレビCMとして放送されたAIの楽曲。原曲は、フォークダンスの「オクラホマミクサー」で使われる楽曲「藁の中の七面鳥」として広く知られている。“雨の日も風の日もある、走っては転んでの繰り返しの毎日だけれど、誰にも新しい明日はやってくる”と、サラリと励ましてくれる歌詞が魅力的である。