石巻市視察バスツァーの様子

日程    2014年11月21日(金)午前10時30分〜午後7時
場所    宮城県石巻市
参加団体 レガーテ・関西合唱団・河南混声合唱団、その他

 みやぎ祭典前日の21日(金)にレガーテの方が企画された「石巻被災地ツァー」に団員の数名が同行しました。
4月に福島で行われた「響きaiコンサート」の続きで、レガーテのメンバーが何回も被災地を訪れています。今回はバスを仕立てて石巻市の被災地を回るコースを準備してくれました。
レガーテ以外に指揮者を先頭に関西合唱団、河南混声合唱団、その他の多くの大阪のメンバーが参加しました。総勢43名。さて、その様子を少しだけ紹介します。

 
皆さんを仙台空港でお迎えするのはレガーテのTさんです。今回、このツァーを企画してくれました。詳しいパンフレットも事前に配られました。   バスに乗って1時間ほどで石巻に着きます。その間、全員にマイクを回して自己紹介。
それが終わる頃には最初の訪問地「石巻まちなか復興マルシェ」に着きました。ここで写真撮影と昼食、お買い物です。周囲には津波で流されたため、空き地もありますが、津波で内部が破壊されたまま建っている建物が多く残されていました。
 
 
仮設の食堂でそれぞれ事前に申し込んでいたお弁当を食べます。この「まちなか復興マルシェ」の商店は11月末を持って閉じるのだそうです。ここに残っている建物をすべて撤去して、高さ4.3メートルで幅の広い堤防ができるのだそうです。震災前には堤防がなかったそうですが、津波は4.3メートルより高い位置に来たそうで、地元の人も少し疑問に思っているようです。   橋を渡ってすぐに「石ノ森漫画館」があります。川の中州に建っているため、ここも1階部分は津波で被災しました。参加者の多くが見学をしました。参加者の中には石ノ森さんの原画をトレースして自分流に塗るコーナーで一生懸命絵を描いている人もいましたし、ちゃっかり受付の女性と写真に治まっている人もいました。 
 
ここで地元の人に乗ってもらい、震災の様子などを詳しく聞くことができました。ご自身も被災され、自宅の2階に逃れて助かったとのことでした。避難所に行かなかったため、着替えも食料も水も無い状態で大変だったそうです。働いておられる子どもさんと一週間ぶりに再会できて無事を確認できたとのことでした。    石巻の海岸沿いの地区です。津波で多くの家が流され、残った建物も新たに作る堤防や地面のかさ上げ工事のため、すべて撤去したとのことでした。この上に伸びた柱の先まで津波が来たそうです。 
 
テレビでもたびたび取り上げられた「がんばろう!石巻」。その前にある慰霊碑です。みんなで手を合わせました。    門脇小学校の校舎(修理用の幕で覆っています)があります。当時、多くの住民が逃げこんだのですが、車がたくさん流されてきて、そのガソリンに火がつき、校舎も火災に遭ってしまいました。その上にある日和山にみんなで逃げたとのことです。この校舎を存続させるかどうかで議論中とのことです。この校庭で年末の紅白歌合戦で長渕剛が歌ったのをご記憶の方も多いでしょう。
 
その後、石巻漁港に行き、朽ち果てた工場跡と、新しく建てられた氷製造工場や様々な水産加工工場の様子を見ながら説明してもらいました。この復興無くしては石巻の生活が立ち上がりません。
また、バスは震災の次の日から壁新聞を張り出して、ニュースを届けた「石巻日々新聞社」の横を通りました。その新聞は海外でも高い評価を得て、その時の壁新聞は今、アメリカにあるそうです。
  日も暮れだし(東北の日暮れは大阪に比べてずいぶん早い印象です)、「復興マルシェ」でガイドの方と別れを告げます。最後に、津波被害で天井まで水につかった酒屋さんでお買い物。そして、道の駅「上品(じょうぽん)の里」でまたお買い物。お金を使ってくるのが大切なのです!温泉もあるので手早く温泉に入った女性陣も。
そして、明日からの日本のうたごえ祭典に向けて、仙台のそれぞれの宿舎に向かいました。